木曽川の流れと御囲堤<尾張国土学⑧>
★徳川家康の命により木曽川左岸に築造された延長47kmにも及ぶ大堤防「御囲堤」は、近世以降現在に至るまで、尾張地域(濃尾平野)の人命や資産を洪水から守る上で、大きな役割を果たしてきました。 木曽三川はわが国を代表する「河川学習」フィールド...
佐屋廻り交通の物語<尾張国土学⑦>
★「古代(延喜式)東海道」「津島湊と佐屋湊」「津島上街道」「佐屋路」など、佐屋廻りの交通インフラは、長い歴史の中で形態を変えながらも、いつの時代も重要な役割を果たしてきました。 東海道(七里の渡し)の迂回路「佐屋路」 前回のブログでも触れましたが、江戸と京都・大坂を結ぶ基幹...
美濃路をゆく<尾張国土学⑥>
★美濃路は、江戸と京都・大坂を結ぶ基幹道路の一部を担う「美濃路廻り」ルートとして、また近世以降の尾張名古屋の発展の礎となる都市交通軸として、極めて重要な役割を果たしました。 美濃路ルートの歴史 美濃路は、東海道の宮宿(熱田宿)から名古屋宿・清須宿・稲葉宿・萩原宿・起宿(以上...
尾張の東海道と七里の渡し<尾張国土学⑤>
★三河との国境(境川)を経て、尾張に入った近世・東海道は、鳴海宿及び宮宿(熱田宿)を経由して、海路(七里の渡し)で伊勢国(桑名宿)に繋がっていました 尾張の東海道の変遷 尾張国内の古代(延喜式)の東海道は、京都から伊賀国を経由して伊勢国に入り、伊勢国の榎撫(えなつ、現在の三...
尾張名古屋のまちづくりの起源<尾張国土学④>
★清洲越しや堀川開削など、防災安全度の高い熱田台地の地形を活かした徳川家康公によるインフラ整備が、安全で快適な大都市・名古屋の発展の礎になっています。 大都市・名古屋のまちづくりの歴史 近世・尾張国の中心地であり、現在では、愛知県の県庁所在地・政令指定都市であるだけでなく、...
尾張地方に残る鎌倉街道の面影<尾張国土学③>
★中世の東海道は、尾張では玉ノ井/黒田(一宮市)・折戸(稲沢市下津)・萱津(あま市)・熱田(名古屋市熱田区)・鳴海(名古屋市緑区)・沓掛(豊明市)を通っていたと考えられています。 わが国の道路の歴史(古代~中世) 前回のブログ(尾張国府と古代の東海道<尾張国土学②>)におい...
尾張国府と古代の東海道<尾張国土学②>
★尾張大國霊神社の祭事や考古学的研究の成果を通して、古代尾張国の「制度インフラ」や「装置インフラ」を学ぶことができます。 古代の「制度インフラ」と「装置インフラ」 社会システムを構成する「制度インフラ」と「装置インフラ」、具体的には、法律に代表される「制度インフラ」と、道路...
尾張国一宮・二宮・三宮に詣でる<尾張国土学①>
★肥沃な濃尾平野に位置し、東西交通の要地として古くから栄えた「尾張国」は、真清田神社(一宮)、大縣神社(二宮)、熱田神宮(三宮)といった延喜式名神大社の信仰に支えられて発展してきました。 信長・秀吉・家康が活躍した「尾張国」...
LRT都市サミット宇都宮2024<路面電車連携①>
★豊橋「市電」には、大正14年の開業以来(約100年間)、様々な困難を乗り越え、多くの市民に親しまれながら運営(継続)されてきた歴史があります。 「LRT都市サミット宇都宮2024」開催 1月26日・27日、栃木県宇都宮市のライトキューブ宇都宮において「LRT都市サミット」...
矢作ダムがもたらす安らぎと潤い<三河国土学⑭>
★「矢作ダム」は、治水(洪水調節)・利水(農業用水、工業用水、水道用水の供給)・水力発電において大きな役割を果たすとともに、インフラツーリズムの目的地としても人気を博しています。 小学4年・社会科教科書で学ぶダムの役割 小学4年生の社会科には、「人々の健康や生活環境を支える...