白川「緑の区間」竣工式
- moritayasuo
- 4月26日
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★令和7年4月26日、国土交通省が洪水対策として熊本市中央区で改修を進めていた白川の「緑の区間」(明午橋-大甲橋、約600メートル)の整備が計画から約40年越しに完了し、竣工式が行われました。
熊本市街部の中心を流れる白川。大甲橋から明午橋の区間は「緑の区間」と呼ばれ、白川とその川面に映る緑、さらに立田山を望む風景を楽しむことができます。「森の都くまもと」を象徴する景観の一つとして、さらに右岸は鶴田公園と呼ばれ長年市民から親しまれてきました。
一方、白川は度々大きな洪水を引き起こし、「緑の区間」が位置する中心市街部も甚大な被害を受けてきました。特に、未曾有の豪雨による被害が発生した昭和28年水害以後は早急な河川改修が求められました。
特に「緑の区間」は、上下流と比べて川幅が狭くなっており、度重なる水害から中心市街部を守るために河川改修が必要な区間でした。
しかし、昭和61年に公表した河川改修計画では、川幅の拡幅に伴い多くの樹木が消失する計画であったため、緑豊かな景観を保全したい地域住民等の同意が得られず、長期間にわたって河川改修の着手が難しい状況が続きました。
その後、地域に親しまれていた景観の保全を望む地域住民等の意見を反映させるために、住民や専門家らと連携して検討を進める体制を構築しました。具体的な整備方法や利活用・維持管理のあり方等について、多様な関係者の意見を集約しながら検討を進めていきました。
こうした経緯があった上で、緑豊かな景観と治水の両立という難しい課題に慎重に対処すべく、段階的な整備を行ってきました。
I期整備(昭和61年〜平成27年)では、昭和55年洪水、平成2年洪水と同規模の洪水(基準地点「代継橋」:2,000m3/s)を河道で流せるようにするため、「河道掘削(河川拡幅)及び築堤」を実施しました。
II期整備(令和2年〜令和7年)では、昨今の異常気象による水災害の頻発・激甚化を踏まえて整備目標を引き上げ(基準地点「代継橋」:2,400m3/s)、この流量を河道で流せるようにするための「堤防嵩上げ」を実施しました。
なお、「緑の区間」では、「白川「緑の区間」利活用推進協議会」を中心に、市民・企業・行政が協力して河川利活用に取組んでおり、地域活性化に向けた地域行事として、左岸側の水辺空間を有効活用した「白川夜市」が定期的に開催されています。
白川「緑の区間」で竣工式 計画から40年を経て河川整備完了|熊本経済新聞(2025.04.30)
約40年の河川整備が完了 白川「緑の区間」で竣工式【熊本】|TKUテレビくまもと(2025.04.28)
熊本市中心部「緑の区間」竣工 約40年かけ白川の河川整備|KAB熊本朝日放送(2025.04.28)
白川「緑の区間」完成 計画から40年越し 堤防かさ上げ、広場も整備 熊本市民の憩いの場に|熊本日日新聞(2025.04.26)
白川「緑の区間」竣工式のお知らせ ~白川昼市を同時開催~|九州地方整備局熊本河川国道事務所
白川「緑の区間」整備計画(案)について|九州地方整備局熊本河川国道事務所

白川「緑の区間」竣工式(2025.04.26、熊本市)