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国土創成の神様「浮島神社」

★イザナギの尊・イザナミの尊を祀る。洪水被害を受けない土地「浮島」。清浄な水が湧き、現在は65haの灌漑を担う。  浮島神社(うきしまじんじゃ)は熊本県上益城郡嘉島町に鎮座する神社で、正式名称は「浮島熊野坐神社」(うきしまくまのますじんじゃ)、イザナギの尊・イザナミの尊(熊野宮)を祀る。故に「国土創成の神様」と称され、地元では親しみを込めて通称「浮島さん」と呼ばれている。  由緒板によると、「当社は 一条天皇の長保三年(一〇〇一、平安末期藤原道長の頃)当地の領主、井王三郎直久(三代)の創建といわれている。直久は常々熊野大神を尊信し邸内に祠を建立し住民の生活安定を願っていた。かねてから清浄な池のほとりに神殿移築を考えて適地を探していたが、ある夜大神のお告げで北方の山麓を掘ったところ清泉が二カ所より湧出したので更に開墾を進めて約二・五町歩余(二・五ヘクタール)の池が完成した。直久と領民は歓喜し社殿をこの地に移すとともに篤く尊崇し直久自ら初代神主となった。「肥後国誌によれば「長保年中勧請ト云伝フ、社地島ノ如ク四辺ニ水アリ至テ清潔ナリ(中略)洪水溢レテ近境ヲ浸セトモ水此社地ヲ不浸故ニ里俗呼テ浮島ナリト構ス」と記されている。」とある。  浮島は、正確には島ではなく、東側の一角に半島のように池に突き出た部分に神社が鎮座しており、対岸から眺めると浮島のように見えるため、このように呼ばれている。  また、池(神の池)は、浮島神社の境内地にあり、阿蘇外輪山西麓にある台地部周辺に大量に貯留された地下水が流出しており(6000坪の湧水)、1日の噴出量は約13万トン。現在は65haの灌漑を担っている。名水の誉れも高く、農林水産省の「ため池百選「浮島」」、環境省の「平成の名水百選「六嘉湧水群・浮島」など数々の賞を受賞している。  なお、近隣にある「嘉島湧水天然プール」は、湧水の中に作られている全国でも稀なものであり、夏期には町内外から多数の人々が清涼を求めて訪れている。

浮島神社公式ホームページ http://www.ukishimajinja.com/

(「国土創成の神様」浮島神社)

(浮島神社)

(浮島神社・御神殿)

(浮島神社・由緒板)

(神の池『浮島』の朝の風景)

(ため池百選『浮島』/平成の名水百選『六嘉湧水群・浮島』)

(浮島周辺に広がる豊かな農地)

(嘉島湧水天然プール)


(今回の舞台)

(2016年4月10日)

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