阿蘇神社御田植神幸式
★阿蘇神社で最大の神事「御田植神幸式」通称「おんだ祭」が熊本地震に負けず、例年通り催行された。阿蘇の祭神4体が神輿に乗って稲の生育具合をご覧になられ、五穀豊穣が祈られた。
7月28日、阿蘇神社(阿蘇市一の宮町宮地)で、同社最大の神事「御田植神幸式」(通称「御田祭」)が催行された。 湖(阿蘇カルデラ湖)を切って落として美田を開き、農耕の道を教え国土の開拓に尽くされたとされる健磐龍命(たけいわたつのみこと)を主祭神とする阿蘇神社は、十一世紀以降、肥後一の宮と仰がれ、肥後の国の総鎮守神として広く尊崇を受けてきた。 こうした背景があって、この地域では、阿蘇神社と國造神社(健磐龍命の第一の御子神・国造速瓶玉命を主祭神とする)を中心として、神職、社家、町の人びとによって「阿蘇の農耕祭事」が永年受け継がれている。「阿蘇の農耕祭事」は、国の重要無形民俗文化財にも指定されており、古式をよく伝承しているとともに、四季を通じて一連のまとまりをもって執行されている。 「御田祭(おんだまつり)」は、この「阿蘇の農耕祭事」の一つで、阿蘇の祭神4体が神輿に乗って稲の生育具合をご覧になられ、五穀豊穣が祈られる。阿蘇神社の公式facebookでは、御田祭は次のように紹介されている。 「阿蘇神社で最大の神事「御田植神幸式」通称「おんだ祭」を熊本地震に負けず、例年通り行います。 神様がお乗りになられた4基の神輿を中心に、田男・田女・牛頭などの農耕に関する人形等、神様のお食事を運ぶ役を担った全身白装束の“宇奈利(うなり)”と呼ばれる女性たち、約200人の行列が青田の中を練り歩きます。この時期の稲の育ち具合を神様にご覧頂くことによって秋の豊作を祈願するものです。 28日(木)11:30ごろ、行列が阿蘇神社を出発し、途中2カ所の御仮屋(休憩所)を経て、再び神社に戻ってきます。行程の中で2ヶ所の御仮屋と帰着後の神社において、神輿にむかって苗が投げかけられます。この行為を“田植え”と称することから「御田植神幸式」と呼ばれています。使用される苗は、おんだ祭用に特別に育てられた神事用のものです。たくさんの苗が神輿にのれば豊作になるとされています。 行列は、半日をかけて駕輿丁(かよちょう、神輿を担ぐ人たち)が御田歌を謡いながら遅々と進んでいきます。古式ゆかしい、のどかな時代絵巻が展開されます!」 7月28日の阿蘇乙姫の最高気温は32.6度。真夏日の暑い中、今年も古式ゆかしい時代絵巻が展開された。
御田祭(阿蘇神社facebook) https://www.facebook.com/events/1041166452641047/
肥後一の宮阿蘇神社社殿復旧に向けて(阿蘇神社公式ホームページ) http://asojinja.or.jp/
(神幸式・御発輿)
(神幸式・御発輿)
(“宇奈利”と呼ばれる女性たち)
(一の御仮屋・御田植式)
(一の御仮屋・御田植式)
(一の御仮屋・御田植式)
(阿蘇の水田風景)
(「阿蘇の農耕祭事」ゆかりの風宮神社)
(阿蘇の農耕祭事)
(阿蘇神社2017.07.28)
(今回の舞台)
(2017年7月30日)
関連ページ(熊本国土学) <第2回>農耕の道を教え、国土の開拓に尽くされた肥後一の宮「阿蘇神社」(2016/03/27)