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道の駅「芦北でこぽん」を拠点とした自動運転サービスの実証実験

★高齢化率40%の芦北町において、道の駅を拠点とした自動運転サービスの実証実験が始まった。新開発自動運転車(カート型)が全国で初めて公道を走行する雄姿は、中山間地域の明るい未来を予感させるものであった。

 わが国は既に人口減少社会に突入し、今後、減少スピードは加速する見込みで、2050 年代には人口が1 億人を切り、全国の約6 割の地域で人口が半減、うち2 割で無居住化するとの分析も発表されている。  また、現在、既に25%を超えている高齢化率は、2025 年には約30%、2040 年には総人口の1/3 を超える約35%まで上昇することが見込まれており、特に、中山間地域は10 年先をいく高齢化が進行している状況にある。  その結果、地方における鉄道や路線バス事業の経営状況は危機的な状況を迎えつつあり、公共交通ネットワークの縮小やサービス水準の一層の低下が懸念されている。更には、高齢者の運転免許証の自主返納も急増しており、地方における移動手段の確保は、まさに喫緊の課題となっている。

 一方で、全国1,117 箇所の約8 割が中山間地域に設置されている「道の駅」には、特産品の物販、診療所、行政窓口など生活に必要なサービスの集積や、路線バスなどの交通拠点機能の確保が進みつつあり、地方創生の主要拠点として、より一層の活用が期待されている。  また、本格的な自動運転社会の到来を見据え、地方(中山間地域)の日常生活における移動手段の確保方策として、国土交通省では、「道の駅」等を拠点とした自動運転サービスの2020年までの社会実装を目指し、準備を進めてきた。

 こうした背景のもと、昨日9月30日、熊本県葦北郡芦北町において、道の駅「芦北でこぽん」を拠点とした自動運転サービスの実証実験が開始された。  芦北町は熊本県の南部に位置する人口約18,000 人、面積233.81k㎡(うち約8割が山林)の町で、西方に開けた芦北海岸は天草の島々を望み、県立自然公園指定の美しいリアス式海岸を形成し、温暖な気候は、甘夏みかんやデコポンの産地として知られている。一方で、芦北町の高齢化率は40.0%(2015年)と、全国平均(26.6%)よりも13.3ポイントも高く、今後、高齢化率は2040年までに5.9ポイント上昇し、おおよそ10人に5人が高齢者になると見込まれている。  新開発自動運転車(カート型)が全国で初めて公道を走行する雄姿は、中山間地域の明るい未来を予感させるものであった。

 中山間地域における道の駅等を拠点とした自動運転サービス実証実験について(国土交通省道路局)↓ http://www.mlit.go.jp/road/ITS/j-html/automated-driving-FOT/index.html

 道の駅「芦北でこぽん」において実証実験をスタート(熊本河川国道事務所)↓ http://www.qsr.mlit.go.jp/kumamoto/newstopics_files/k170915.pdf

 芦北町ってどんなところ?(芦北町ポータルサイト)↓ http://ashikita-portal.com/ashikita-donna

 JAあしきたファーマーズマーケットでこぽん http://www.ja-ashikita.com/

(道の駅「芦北でこぽん」)

(道路情報コーナー)

(自動運転サービス実験車両)

(コンセプト車両など)

(テープカットの様子)

(実験試乗の様子)

 ゴルフカーの自動運転公道実証を芦北町の道の駅で、国交省(新・公民連携最前線/日経BP社) http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/tk/PPP/news/092200459/

 公道での自動運転実験、熊本にて開始 進化したゴルフカート、今度は障害物検知も(乗りものニュース) https://trafficnews.jp/post/78664

 芦北町で自動運転の車の実証実験(NHK) http://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20171001/5000000386.html

 中山間地域に自動運転車 芦北町で実証実験開始(熊本日日新聞) https://this.kiji.is/286840581324522593?c=92619697908483575

(今回の舞台)

(2017年10月01日)

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