

二重峠を越える(延喜式官道→豊後街道→ミルクロード→二重峠トンネル)
★二重峠ルートは古代・中世・近世を通じて、政治、経済、文化、軍事上の重要なルートであった。近代(明治時代)に入ってその機能は、立野火口瀬を抜けるルート(現国道57号)に取って代わられたが、熊本地震が過去の履歴を蘇らせた。...


2017年・新春 熊本城稲荷神社(土木の神様)に詣でる
★土木・建築の神様を祀る「熊本城稲荷神社」。熊本城をはじめ、治水、街道の整備などに力を尽くして熊本の基礎をつくりあげられた加藤清正公の遺徳を偲ぶ。 穏やかな正月を迎えました。今年も「熊本国土学」を綴って参ります。 2017年・元旦、熊本城本丸東側に隣接して鎮座している「熊本...


2016年を振り返る。自然災害に翻弄された熊本(肥後)の一年。
★【1月23~25日:約40年ぶりの大寒波・大雪】【4月14・16日:最大震度7を2回観測した熊本地震】【6月19~22日:梅雨前線による記録的大雨。甲佐町で全国歴代ランキング4位の150.0mm/hを観測】【10月8日:36年ぶりに阿蘇山中岳が爆発的噴火】...


島原・天草・長島架橋構想の実現を願って
★大会には多くの年配の方々も参加されていた。もう30(40)年来の活動参加であろう。石原進氏(九州観光推進機構会長)の基調講演「三県架橋と観光」に聴き入りながら、三県架橋の実現と島原・天草・長島地域の振興、地域活性化を願っていた。...


芦北・水俣地方の交通の難所「三太郎峠」を越える
★江戸薩摩街道、明治国道、一般国道3号、南九州西回り自動車道という新旧4本の道路が存在する芦北・水俣地域は、道路の歴史に直接触れることができる、非常に興味深い場所である。 熊本県南部に位置する「芦北・水俣地方」は、山地が不知火海に迫った地形(リアス式海岸)で、日奈久浦、田浦...


肥後の浄土信仰と行基をつなぐ「阿弥陀」の不思議な縁
★奈良時代の僧「行基」は、利他行を布教する傍ら、その実践のために、農業用の池や溝を掘り、道を拓き、橋を架けるなど、民衆を率いて土木事業を進めていった。熊本市にある「阿弥陀寺」は、行基により創建されたといわれている。 繰り返し述べてきたことであるが、先人たちが国土に働きかける...


『熊本の心』
★道徳教育用郷土資料『熊本の心』の活用を通して、児童の発達の段階や特性等を考慮した創意工夫ある国土・インフラ教育を行ってもらいたい。また、RKKテレビ番組『熊本の心』にも期待したい。 実在人物の業績や生き方を素材とする「伝記」は、子どもの読書の好みに合うジャンルだ。このため...


妙見神(北極星の化身)を祀る「八代神社」と個性豊かな「妙見祭」
★静と動の混淆した異国情緒漂う「八代妙見祭」神幸行事は、神仏両部の宮寺「妙見宮」の例大祭として発展してきた。ユネスコ無形文化遺産として認められることを喜ぶとともに、海外の大型クルーズ客船の寄港も相次ぐ八代港の発展と相まって、地域振興につなげたい。...


港湾都市「八代」の歴史(港湾都市の発達➂)
★中世の八代は、中央の権力に直結した港湾都市として発展。「徳淵の津」は、3代の八代城(古麓城・麦島城・松江城)とともに、貿易商人で賑わった。近年は、物流拠点としてだけでなく、海外の大型クルーズ客船の寄港も相次ぐなど、東アジアのゲートウェイとしての機能も発揮しつつある。...


球磨川を治める(加藤清正公の川づくり④)
★加藤清正公が手掛けた八字形の石堰「遙拝堰」と直下流の「萩原堤」は、城下町・港町「八代」を洪水から守る文字通りの生命線であった。 球磨川流域は台風や梅雨前線による大雨が降りやすい南九州の多雨地域に位置しており、さらに流域は約8割が森林で急峻な山々に囲まれている。したがって、...