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阿蘇開拓神「健磐龍命」ゆかりの地を巡る

★日向往還が通る県央地域一帯には、男成神社、弊立神社、草部吉見神社など、阿蘇開拓神「健磐龍命」ゆかりの神社が鎮座する。そして、それらは日本神話ゆかりの地「高千穂」と繋がっている。

 日向往還が通る県央地域一帯には、南北朝期以降この地を勢力下におさめた阿蘇氏との関わりの深い文化財や、阿蘇十二神を祭神とする神社が点在している。そして、阿蘇を開拓した神であり、阿蘇神社(肥後国一宮)の主祭神でもある「健磐龍命(たけいわたつのみこと)」にまるわる神話も数多く残されている。

 知られざる阿蘇家と矢部郷のかかわり/ふるさと寺子屋(熊本県観光サイト)↓

 「神武天皇(じんむてんのう)の孫神・健磐龍命(たけいわたつのみこと)は、阿蘇開拓の神話の主人公。神武天皇の子である神八井命(かむやいみみのみこと)の子として皇統に組み込まれているが、元々は阿蘇で信仰されていた阿蘇山の神とみられる。神武天皇の命令により九州統治のために派遣された神様で、日向(宮崎)を平定。その後、高千穂から阿蘇へ。その途中、伯父・彦八井耳命(ひこやいのみこと)が居る高森の草部(くさかべ)に寄る。そこで彦八井耳命(草部吉見神(くさかべよしみのかみ))の娘・阿蘇都媛命(あそつひめのみこと)と出会う。吉見神と共に阿蘇の開拓(かいたく)に努め、留まっているうちに阿蘇都媛と仲良くなり、妻として迎えることになった。」  「健磐龍命(たけいわたつのみこと)が草部(くさかべ)から阿蘇へ向かう途中、外輪山から西を眺めると満々たる湖水がカルデラの中にあった。その広大さに感心して、水を流して田畑にすることを思いついた。湖水を流れ出るように外輪山の一部を力まかせに蹴ったが破れなかった。そこは山が二重になっていて1番厚いところだった。以後、その場所は「二重峠(ふたえとうげ)」と呼ばれるようになった。次に別の場所を蹴ると見事に蹴破ることに成功。外輪山に穴が開いて湖水の水が流れ出し、作物ができる平野が生まれました。ここが今の立野火口瀬です。立野(たての)の地名は、蹴った時に力余って尻餅をついた命が、「もう立てぬ」と言われたためだけと伝えられている。」(阿蘇の神話・健磐龍命(肥後国くまもとの歴史)から)

(阿蘇開拓神「健磐龍命」ゆかりの地)

【高千穂神社、天岩戸神社、くしふる神社】  神武天皇(日本神話に登場する人物で、日本の初代天皇)の命を受け、九州統治のために派遣された健磐龍命が日向(宮崎)平定した後に向かったのが高千穂の地。高千穂は、天の岩戸開きや天孫降臨などの日本神話ゆかりの地であり、天岩戸、天安河原、くしふるの峰など神話の舞台と伝えられる地と神々を祀る神社が数多く存在する。また、高千穂は夜神楽でも有名である。なお古代においては、この宮崎県臼杵群高千穂町一帯を「上高千穂」と呼び、外輪山を含む阿蘇山全てを「下高千穂」と呼び、千穂は「ちお」と呼ばれていた。

 高千穂峡(高千穂町観光協会HP)↓

 国見ヶ丘(高千穂町観光協会HP)↓

 高千穂神社(高千穂町観光協会HP)↓

天岩戸神社(高千穂町観光協会HP)↓

天岩戸神社(公式HP)↓ http://amanoiwato-jinja.jp/

 槵觸(くしふる)神社(高千穂町観光協会HP)↓

 高千穂神楽(高千穂町観光協会HP)↓

(天安河原)

(槵觸(くしふる)神社)

【幣立神社、草部吉見神社】  健磐龍命が高千穂の次に向かったのが草部の地(現在の熊本県阿蘇郡高森町)。その途中で休憩し、眺めがとても良い場所であると、幣帛を立てて天神地祇を祀ったところが「幣立神社」(熊本県上益城郡山都町)といわれている。そして草部についた健磐龍命は、この地に居られた伯父・彦八井耳命(=草部吉見神)によって歓待を受け、吉見神の娘、阿蘇都媛命と結婚された。その地が日本三大下り宮として有名な「草部吉見神社」である。従って、草部吉見神社は、阿蘇神話と深くかかわっている。

草部吉見神社を語る/ふるさと寺子屋(熊本県観光サイト)↓

草部吉見神社(南阿蘇 高森町ポータルサイト)↓ http://takaramori.com/jp/spot/kanko_detail.cgi?up_spofo1=1009

(草部吉見神社)

【男成神社】 「男成(おとこなり)神社」は、熊本県上益城郡山都町に鎮座する神社で、舒明天皇の12年(640年)、阿蘇大宮司によって阿蘇神社の分社として矢部に造られた社である。男成という名は、阿蘇惟義以来、代々阿蘇氏がここで、元服の式を行っていたという由緒によるもの。なお、社伝(神話)によれば、男成神社は、神武天皇76年、健磐龍命が此の地に下向の際、皇祖の三神を祭祀されて宗廟の社と尊崇さられたことに始まり、健磐龍命が阿蘇津姫と結婚され新婚の住まいとされたのもこの地であるとする。従って、男成神社も、阿蘇神話と深くかかわっているのである。  男成(おとこなり)神社/ふるさと寺子屋(熊本県観光サイト)↓

(男成神社)

(男成神社)

(今回の舞台)

(2017年2月12日)

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