白川水防災体験
★河川堤防などのハード対策だけでは防ぎきれない大洪水に備える。流水圧体験や水害避難体験ができる「水防災体験」イベントは、地域住民に貴重な機会を与えてくれる。
本日9月24日、一級河川・白川の河川敷(白川橋左岸緑地/熊本市)で「白川水防災体験」が実施された。このイベントは、地域住民の方々に水害や防災について関心を持ってもらうとともに、水害から身を守るために必要な知識の習得、さらには地域の防災力の向上に資することを目的として、毎年、開催されているものだ。
市民の防災意識の向上を目的として『白川水防災体験』を開催します。↓ http://www.qsr.mlit.go.jp/kumamoto/newstopics_files/k170913-01.pdf
白川流域では、過去に何度も大きな水害を経験してきた。このうち、過去最大規模のものは「昭和28年・白川大水害(6.26水害)」で、被害は、死者行方不明者422人、家屋浸水31,145戸、橋梁流出85橋(うち熊本市内の白川本川、白川にかかる橋14橋)と記録されている。 県政ニユース特集 熊本県大水害記録|配信映画(科学映像館)↓ http://www.kagakueizo.org/create/other/5583/
また、近年では「平成24年・九州北部豪雨」が記憶に新しく、白川は熊本市街部で越水し、支川黒川も広範囲に氾濫することとなり、沿川で多数の家屋浸水を発生させた。この大雨による被害は、死者行方不明者25人、家屋の全半壊183戸、床上浸水2,011戸、床下浸水789戸であった。 今年は、これまでのところ(白川流域では)大きな水害は発生していないが、7月5日~6日にかけて発生した「平成29年・九州北部豪雨」(=福岡県、大分県において線状降水帯が同じ場所に長時間停滞し、記録的な豪雨となり、甚大な被害が発生した)の線状降水帯がもう少し南側で停滞していたならば、阿蘇外輪山の内側に記録的な豪雨が降り、白川流域が危機的な状況になっていたかもしれない。
平成29年7月九州北部豪雨災害に関する情報(九州地方整備局)↓ http://www.qsr.mlit.go.jp/bousai_joho/H29hokubugouu.html
河川堤防などのハード対策だけでは防ぎきれない大洪水に備えるため(白川の氾濫が発生することを前提として)、河川管理者(国)、県、市町等が連携・協力して、減災のための目標を共有し、ハード対策とソフト対策を一体的、計画的に推進する「水防災意識社会再構築協議会」が発足している。「白川水防災体験」も、ソフト対策の重要なメニューの一つである。
白川・緑川 水防災意識社会再構築協議会(九州地方整備局熊本河川国道事務所)↓ http://www.qsr.mlit.go.jp/kumamoto/river/shirakawa/mizubousaisaikoutikukyougikai.html
(水難救助デモンストレーション)
(ゲリラ豪雨体験)
(冠水場所から避難する場合の危険性と危機回避行動に関する説明)
(避難用ボート試乗体験)
(流水圧体験①)
(流水圧体験②)
(炊き出し実演)
(白川水防災体験会場の風景①)
(白川水防災体験会場の風景②)
(今回の舞台)
(2017年9月24日)
関連ページ(熊本国土学) <第15回>白川を治める、その難しさ(2016/10/22)