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海の玄関口『八代港』と国際クルーズ拠点整備

★県内最大の国際貿易港『八代港』。「やつしろ物流拠点構想」の実現に向け、物流機能の強化が図られるとともに、「国際旅客船拠点形成計画」に基づく国際クルーズ拠点としての発展にも大いに期待したい。

 東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催される2020年までに、わが国を訪れる外国人旅行者を4,000万人に増やすという目標を掲げている日本。既に今年の訪日外国人旅行者数は、11月4日現在で、去年(2016年)1年間の2,403万9,700人を上回り過去最高となった。訪日外国人旅行者数は2013年にはじめて1,000万人を超えてから、これで5年連続で過去最高を更新した。  この背景には、中国やロシアの観光客向けのビザの発給要件などが緩和され、入国しやすくなったことや、韓国や香港などとを結ぶ航空路線の便数が増えたことがあると言われているが、訪日クルーズ船の寄港回数増加も要因の一つとなっている。  2016年のわが国港湾へのクルーズ船の寄港回数は前年比39%増の2,017回(外国船社1,443回、日本船社574回)、訪日クルーズ旅客数は前年比78%増の199.2万人となり、いずれも過去最高となった。  うち、九州管内へのクルーズ船の寄港回数は、欧米のクルーズ船社や中国資本のクルーズ船社が中国発着のアジア配船を増やしていることから年々増加傾向にあり、2016年は過去最高の814回を記録、全国の約4割を占めた。また、九州管内におけるクルーズ船による外国人入国者数も、ここ数年で急増しており、2016年は約142万人と過去最高を記録、訪日クルーズ旅客数199.2万人の約7割を占めるに至っている。急増する中国発着のクルーズ船を背景に、九州管内の港湾がファースト・ポートとして利用されているのだ。  熊本県の海の玄関口『八代港』においても、クルーズ船の寄港回数は増加しており、2014年に5回であったものが、2015年は12回、2016年は地震直後でキャンセルが多数あったものの12回の寄港、そして今年2017年は66回の寄港が予定されている(10月末現在)。

 観光先進国を目指して ~日本、そして八代のインバウンド戦略~/田村明比古・観光庁長官↓ http://www.pref.kumamoto.jp/common/UploadFileOutput.ashx?c_id=3&id=20573&sub_id=1&flid=115284

 2016年の九州管内におけるクルーズ船の動向について(九州地方整備局)↓ http://www.pa.qsr.mlit.go.jp/cruise_report/report/20170605cruise.pdf

 クルーズ船(八代港ポートセールス協議会)↓ http://yatsushiro-port.jp/cruise

 大型クルーズ船入港予定(熊本県) http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_19485.html

 八代港は、県内最大の国際貿易港であり、先般、熊本県によって策定された「やつしろ物流拠点構想」を実現するため、大型ガントリークレーンの整備やコンテナヤードの移設拡充など、物流機能の強化を図ることが期待されている。  一方で、熊本県にとって、県が誇る歴史、文化、大自然などの観光資源を活かし、クルーズ船を誘致することは、海外に向けた熊本のPRと、観光収入等による地域経済の活性化を図る上で極めて重要であるが、八代港にはクルーズ船専用岸壁がないことから、その整備が求められていた。  こうした中、訪日クルーズ拠点港湾形成に向けた港湾法の改正が行なわれ(平成29年7月8日施行)、「国際旅客船拠点形成港湾」として国が指定した港湾において、官民が連携して国際クルーズ拠点を整備することが可能となった。八代港は全国6港湾の一つとして同年7月26日に「国際旅客船拠点形成港湾」に指定され、港湾管理者である熊本県が同年11月22日付けで作成した「八代港における国際旅客船拠点形成計画書」に基づき、関係者(国、熊本県、ロイヤル・カリビアン・クルーズ社(RCL 社))が連携して以下の役割分担で施設整備等を行なうこととなった。  ◆港湾管理者(熊本県)は、RCL社に岸壁の優先的な使用を認める(最大40年間、年間150日を限度。

これ以外はRCLと他の船社を平等に取り扱う)とともに、旅客の受入れに必要な施設となる大型バス

  駐車場、屋根付通路、照明設備、植栽、防塵フェンス等の整備を行う。  ◆国(九州地方整備局熊本港湾・空港整備事務所)は、大型クルーズ船(対象船舶:22 万トン級、

  (例)オアシス・オブ・ザ・シーズ(RCL保有))が寄港可能となる公共岸壁及び泊地を整備する。

  なお、この岸壁は、災害時には救援物資等の補給拠点(耐震強化岸壁)として機能するものである。  ◆船社(ロイヤル・カリビアン・クルーズ社)は、旅客ターミナル及び集客施設等の整備を行う。

 昨日(平成29年11月25日)、「八代港国際クルーズ拠点整備事業」の着工式が開催された。官民連携の施設整備によって、クルーズ船の寄港数が増加するとともに(供用開始予定の平成32年には100回、供用から10年以内に200回の寄港を目指す)、熊本県(九州)の観光産業の活性化に資することが期待される。さらに今後は、受入れ側のソフト面での取組みも重要だ。

 八代港/くまもとの港(熊本県港湾協会) http://kumamoto-kouwan.org/%E5%85%AB%E4%BB%A3%E6%B8%AF/

 八代港について(熊本港湾・空港整備事務所)↓ http://www.pa.qsr.mlit.go.jp/kumamoto/kowansyokai/yatsushiro/index.html

 やつしろ物流拠点構想について(熊本県)↓ https://www.pref.kumamoto.jp/kiji_21006.html

 八代港における国際旅客船拠点形成計画書(熊本県)↓ http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_21575.html?type=new&pg=1&nw_id=1

 八代港国際クルーズ拠点整備事業着工式のお知らせ(熊本港湾・空港整備事務所)↓ http://www.pa.qsr.mlit.go.jp/kumamoto/newstopics_files/20171026yatusirokoutyakkousiki.pdf

 地元からの活動事例発表/神園喜八郎(一社)DMOやつしろ・代表理事↓ http://www.pref.kumamoto.jp/common/UploadFileOutput.ashx?c_id=3&id=20573&sub_id=1&flid=115283

(八代港に入港中の国際クルーズ船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」)

(八代港国際クルーズ拠点整備事業着工式の様子)

(ユネスコ無形文化遺産「妙見祭」2017)

※静と動の混淆した異国情緒漂う「八代妙見祭」神幸行事は、神仏両部の宮寺「妙見宮」の例大祭として発展してきた。海外の大型クルーズ客船の寄港も相次ぐ八代港の発展と相まって、地域振興につなげたい。

(ユネスコ無形文化遺産「妙見祭」2017)

(今回の舞台)

(2017年11月26日)

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