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小国郷の総鎮守・宮原両神社とやまなみハイウェイ観光連携

★小国郷の開拓に尽力、農耕を起こし文化を広め郷土開発の先駆者として多大な功績を残された高橋宮・火宮を祀る「宮原両神社」。小国郷は今、やまなみハイウェイを軸にした新たな周遊観光連携で活性化を図る。

【肥後国小国郷の由来】  古墳時代、阿蘇氏が勢力を振るい、四方に兵力をさし向けて征服の手を延ばしたことが神話に書かれている。阿蘇神社の祭神、健磐龍命が阿蘇の山上から四方を拝し、三方に矢を放たれた。矢の落ちた所が、「御矢の原」(現在の宮の原)で、矢の雄神、水の雄神の二神が命の言いつけで巡視にこられたとき、御矢の原の地主、大河片澄が二神を迎え伏して、「臣を御手の中におまかせ給えば、臣が国、小なりと雖も、青山四方を巡りて住み吉の国なり、臣従わば皆服し奉るべく誰一人として背くものはありません。」と申し上げた。この言葉の中の「国小なり」から「小国」の地名が生まれたという。(小国郷史から)

【宮原両神社】 宮原両神社は、熊本県阿蘇郡小国町にある神社。小国両神社とも呼ばれ、肥後国小国郷の総鎮守である。両神杜々記によれば、肥後国一宮・阿蘇神社の御祭神である阿蘇大明神健磐龍命の御子阿蘇国造速瓶玉命に小国の雨宮媛神が妃となり、高橋宮・火宮の兄妹が誕生する。高橋宮・火宮の兄弟は、父祖阿蘇大神の命により小国郷の開拓に尽力、農耕を起こし文化を広め郷土開発の先駆者として多大な功績を残された。この御聖徳と御功業を敬仰し、第16代仁徳天皇の御代に高橋大神が祀られ、第18代反正天皇の御代に火宮大神が祀られた。これより「両神社」の社名が始まったと伝わる。 『国郡一統志・肥後国誌補遺』には、高橋大神は仁徳天皇の代に里人の女に神託があって祀られ、また、火宮大神は、反正天皇の代に高橋神人の女に「我ハ是地獄田ノ霊気ナリ高橋大明神ト-躰分身タリ、宜ク並祀ルヘシ」と託宣があり祀られたと記されている。  なお、宮原両神社の二柱の御祭神は「千両・万両の神様」とも呼ばれ、両神社では嘉永・安政年間(1848年-1860年)に76回も「富くじ」が行われたという。現在も、宝くじの当選祈願や開運招福を願う参拝客が多く、両神社(家運隆盛)、けやき水源の水神様(開運)、鏡ヶ池の恵比寿様(財運)を福運三社参りとしてPRしている。 ちなみに、肥後国小国郷では江戸時代を通して、北里氏が(11代にわたって北里伝兵衛を称し)惣庄屋を世襲した。細菌研究で有名な北里柴三郎は惣庄屋家の支流に当たる。

 小国両神社(小国町ホームページ)↓ http://www.aso-oguni.com/kankou/rekibun.html

 宮原両神社(九州神社紀行サイト)↓ http://nobyama.com/oguni_ryou.html

 小国郷の「福銭と富くじ」と神々(小国町商工会ホームページ)↓ http://ogunishoko.jp/modules/contents/index.php?lid=7

(宮原両神社:西側鳥居と社号標)

(宮原両神社:楼門)

(宮原両神社:拝殿)

(宮原両神社:本殿)

【やまなみハイウェイ観光連絡協議会】 「やまなみハイウェイ」は、大分県由布市水分峠と阿蘇市一の宮地区を結ぶ県道(大分・熊本県道11号)で、東京オリンピックが開催された1964年(昭和39年)に日本道路公団の管理する有料道路・別府阿蘇道路として供用開始され、1994年(平成6年)に料金徴収期間満了に伴い無料開放された。由布岳や九重連山が間近に迫る「やまなみハイウェイ」の走行景観は素晴らしく、また沿線には由布院温泉(大分県由布市)や黒川温泉(熊本県南小国町)など全国的に有名な温泉もあって、九州で一番有名なドライブ(観光)コースになっている。  しかし、昨年4月に発生した熊本地震の影響で、周辺地域の観光客は激減。「九州ふっこう割」の効果で持ち直しつつあるが、遠のいた客足の回復基調を着実にすることが求められていた。  こうした中、2017年2月17日、大分、熊本両県の観光関係団体、行政などが連携して観光振興と地域の発展を目指す「やまなみハイウェイ観光連絡協議会」が設立された。今後、沿線などの観光地が連携し、周遊促進、情報の共有と発信などに協力して取り組むこととなり、4月1日からは「やまなみ訪遊(ほうゆう)宣言」として、各観光地の情報をまとめたチラシを一斉に配る。  同協議会には、大分からは由布市や九重町、竹田市の観光協会や自治体など、熊本からは小国町や南小国町、阿蘇市、産山村など20を超す団体が集結した。事務所は熊本県小国町に設置される。

 やまなみハイウェイ 絶景ドライブコースへ(たびらい大分)↓ http://www.tabirai.net/sightseeing/tatsujin/0000503.aspx

(やまなみハイウェイ)

(やまなみハイウェイ)

(黒川温泉)

(黒川温泉)

(九重“夢”大吊橋)

(今回の舞台)

(2017年3月25日)

関連ページ(熊本国土学) <第2回>農耕の道を教え、国土の開拓に尽くされた肥後一の宮「阿蘇神社」(2016/03/27) http://moritayasuo.wixsite.com/country-ology/single-post/2016/03/27/%E8%BE%B2%E8%80%95%E3%81%AE%E9%81%93%E3%82%92%E6%95%99%E3%81%88%E3%80%81%E5%9B%BD%E5%9C%9F%E3%81%AE%E9%96%8B%E6%8B%93%E3%81%AB%E5%B0%BD%E3%81%8F%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E8%82%A5%E5%BE%8C%E4%B8%80%E3%81%AE%E5%AE%AE%E3%80%8C%E9%98%BF%E8%98%87%E7%A5%9E%E7%A4%BE%E3%80%8D <第13回>阿蘇谷の開拓・農耕を守護する「國造神社(北宮)」と鯰と地震の物語(2016/10/16) http://moritayasuo.wixsite.com/country-ology/single-post/2016/10/16/%E9%98%BF%E8%98%87%E8%B0%B7%E3%81%AE%E9%96%8B%E6%8B%93%E3%83%BB%E8%BE%B2%E8%80%95%E3%82%92%E5%AE%88%E8%AD%B7%E3%81%99%E3%82%8B%E3%80%8C%E5%9C%8B%E9%80%A0%E7%A5%9E%E7%A4%BE%EF%BC%88%E5%8C%97%E5%AE%AE%EF%BC%89%E3%80%8D%E3%81%A8%E5%9C%B0%E9%9C%87%E3%81%A8%E9%AF%B0%E3%81%AE%E7%89%A9%E8%AA%9E

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